作業療法学科
作業療法学科
脳に働きかけ、その人らしい生活を支援する
心身に障害がある方に対して、医師の指示のもと現在の心身の状態を的確に把握して適切な作業活動の選択と実施により心身の回復を援助することが作業療法士の仕事です。
また、その人らしい社会生活が地域の中でできるように住宅改修のアイデアや生活環境の工夫も提供します。
「作業活動をする」ということは、その作業活動を通して心身が受け取るあらゆる感覚情報(見る・聞く・触れる・支える・味わう・嗅ぐなど)も刻々と変化します。
心身に障害のある方が、これらの感覚情報を適切に受け取り適切な運動や行動につなげるためには、実際に作業活動を行う必要があります。つまり、作業療法士の支援のもとアクティブに作業活動を展開して、その人らしい人生の営みにつなげることが作業療法の醍醐味です。
厚生労働大臣の免許を受けて、「作業療法士」として医師の指示の下、作業療法を行うことを生業とする者のこと。作業療法士になるためには、専門の養成校を卒業し作業療法士国家資格に合格する必要があります。
平成リハが選ばれる理由
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教員紹介
運動学実習Ⅰ・Ⅱ、作業療法評価学Ⅰ・Ⅳ、作業療法技術論、作業治療学実習Ⅲ
当校では、様々な分野で豊富な臨床経験をもつ専任教員が、勉強だけではなく学生生活そのものを支援できるように、一人ひとりの学生に寄り添いながら「自分らしい作業療法士」の育成を目指しています。
カリキュラム
医学の基礎知識を土台に、作業療法士として必要な専門知識および技術を習得し、総合的な視野を持って臨床の場で活かせる力を育成できるよう、十分な実習時間を確保したカリキュラムを編成しています。
学べること
1年次
基礎科目(生命倫理学・臨床心理学など)を主要な専門基礎科目(解剖学・生理学・運動学など)を履修します。臨床の場で必要とされる医学の知識は幅広い為、専門領域を学ぶ前に基本となる医学的基礎知識や関連領域をじっくりと学びます。
2年次
専門基礎科目と専門科目を履修します。病気の症状や作業療法を実施する為に必要な評価技術や治療技術及び活動援助技術と精神活動を中心に学びます。またそれからの実践の場として前期には評価実習Ⅰ(2週間)、後期には評価実習Ⅱ(3週間)を行います。実習指導者からの指導も得て、それまでに学んだ知識・技術を患者さんの状態に合わせて実践していく力をつけていきます。
3年次
前期には総合実習Ⅰ(9週間)と後期に総合実習Ⅱ(9週間)を行います。指導を受けながら患者さんの評価を行い、治療計画を立てて実践することにより、来春から作業療法士として働くことが出来るように自身を磨きます。2回の総合実習が終われば2月まで、国家試験に向けての総復習が始まります。その内容は多岐に及ぶので、1年次・2年次からの地道な学習が大切になります。
作業療法学科カリキュラム
基礎科目
科学的思考の基礎 | 情報処理学 情報リテラシー 生物学 生命倫理学 臨床医学英語 |
人間と生活 | 臨床心理学 ソーシャルワーク概論 |
社会の理解 | コミュニケーション論 |
専門基礎科目
人体の構造と機能及び心身の発達 | 骨・関節学 解剖学Ⅰ 解剖学Ⅱ 解剖学実習Ⅰ 解剖学実習Ⅱ 生理学Ⅰ 生理学Ⅱ 生理学実習Ⅰ 生理学実習Ⅱ 人間発達学 運動学Ⅰ 運動学Ⅱ 運動学Ⅲ 運動学実習Ⅰ 運動学実習Ⅱ 運動学実習Ⅲ |
疫病と障害の成り立ち及び回復過程の促進 | 公衆衛生学 内科学Ⅰ 内科学Ⅱ 整形外科学Ⅰ 整形外科学Ⅱ 神経内科学 小児科学 精神医療Ⅰ 精神医療Ⅱ 脳神経外科学 医学概論Ⅰ(病理・救急・画像診断) 医学概論Ⅱ(薬理・栄養) |
保健医療福祉とリハビリテーションの理念 | リハビリテーション概論Ⅰ リハビリテーション概論Ⅱ |
専門科目
基礎作業療法学 | 基礎作業療法概論Ⅰ 基礎作業療法概論Ⅱ 基礎作業療法概論Ⅲ 基礎作業療法学Ⅰ 基礎作業療法学Ⅱ 基礎作業療法学Ⅲ 基礎作業療法学Ⅳ 基礎作業療法学Ⅴ 基礎作業療法学Ⅵ 基礎作業療法学Ⅶ |
作業療法管理学 | リハビリテーション管理学 |
作業療法評価学 | 作業療法評価学Ⅰ 作業療法評価学Ⅱ 作業療法評価学Ⅲ 作業療法評価学Ⅳ |
作業療法治療学 | 作業治療学Ⅰ 作業治療学Ⅱ 作業治療学Ⅲ 作業治療学Ⅳ 作業治療学Ⅴ 作業治療学実習Ⅰ 作業治療学実習Ⅱ 作業治療学実習Ⅲ 義肢装具学 義肢装具学演習 日常生活活動 日常生活活動演習 作業療法技術論 作業療法技術論演習 手の作業治療学 |
作業理学療法学 | 地域作業療法論Ⅰ 地域作業療法論Ⅱ |
臨床実習 | 実習対策Ⅰ 実習対策Ⅱ 実習対策Ⅲ 見学実習Ⅰ 見学実習Ⅱ 評価実習Ⅰ 評価実習Ⅱ 総合臨床実習Ⅰ 総合臨床実習Ⅱ |
講義紹介
1年次基礎作業療法概論 | 作業療法についての医学的な基礎知識から、作業療法士の役割など幅広く学びます。 |
1年次作業療法評価学 | 身体や手がどのくらい働くのか、記憶はどのくらいできるのか、日常生活がどのくらいできるのかということを評価する方法を学びます。 |
1年次手の作業治療学 | 手を器用に使えるのは人間だけです。手の構えや手の使い方、それに伴う眼球運動を基礎として、手をどのように使えば障害が軽減されるのかという治療技術を学びます。 |
2年次作業治療学 | 身体・精神活動により行われる行動を通して、障害の軽減・回復を目指すことを目的とする治療法となります。どのような疾患の方に対して実施するべきなのかを学びます。 |
2年次作業治療学実習 | 日々行う日常生活動作を分析できるようなる力を養います。人間がどのように環境に適用しているのかという基本的な知識を学びます。 |
2年次精神医学 | 作業療法の対象となる患者さんの精神機能を理解する為に必要な知識や考え方を学びます。 |
3年次特別講義 | 様々な分野の臨床で活躍されている先生方から、実際に講義を受けます。 |
学生の声
西脇高等学校 卒
学校で学んでいること・学生生活
現在もっとも力を注いでいるのは、骨、関節、靭帯、筋肉など身体の構造の学習です。筋肉の検査や身体がどれくらい動くかなどさまざまな検査の方法を学習し、患者様役の学生を相手にして実習を行っています!どのようにコミュニケーションをとれば良いのか、どのような関わり方をすれば良いのかを知ることができました。
これから叶えたい夢・目標
作業療法士として患者様の元気や、笑顔を引き出せるような関わりが出来るようになることが夢。病気のため元気が無かった人が、作業療法士との関わりを通して、少しずつ元気になっていく様子を見て憧れたためです。最近は、授業中、理解が曖昧だったところに印をつけておき、後から見返した時に分かるようにしました。
この分野・学校を選んだ理由
この学校を選んだのは作業療法士の国家試験受験資格を取得するために、たくさんの実技授業があることに大きな魅力を感じたためです。入学前にオープンキャンパスで先生方から話を聞いたことがきっかけとなりました!分野選びの視点・アドバイス
学科ごとにクラスがあり、担任制度があることが魅力的です。この学校に入ることによって、コミュニケーション能力が高まると感じています。入学後は、毎日の勉強の復習をするようおすすめします!
六甲アイランド高等学校 卒
学校で学んでいること・学生生活
臨床現場での患者さんの検査や作業療法の実技が好きです。授業では患者さんの立場になって、関節を動かしたりします。自分自身が体験すると、患者さんへの身体的・精神的な負担がわかります。そのうえで、より適切な作業療法を行うにはどうすればいいのか考察・工夫できるので、知識・技術が身についていると実感できます。
これから叶えたい夢・目標
患者さんの苦しさや辛さをやわらげられる作業療法士が目標です。患者さんの抱えている大変さをすべて理解することはできませんが、コミュニケーションを大切に、せめて半分ぐらいは一緒に持って差し上げて、私と話がしたい、明日も頑張ろうかなと思っていただける声かけや作業療法ができるようになりたいです。
この分野・学校を選んだ理由
高校時代の部活でケガをした際、理学療法士の方が支えてくださった経験から身体も心も支えることができる作業療法士をめざすことを決意。家から近く、学校の雰囲気のよかった平成リハに入学しました。分野選びの視点・アドバイス
メンタルや日常生活も支援し、患者さんとご家族に長く貢献できる作業療法士は、話すことが好きな人、誰かの役に立ちたい人におすすめです。先生も先輩も優しく教えてくださる平成リハで、この仕事をめざしてください。
神戸野田高等学校 卒
学校で学んでいること・学生生活
現在力を入れているのは、学校生活での授業、定期テストなどですね。皆で助け合い支え合い分からない所は先生に聞き、しっかりと理解するまで問題を解き、全員で目標を目指す所に集中しています。
この体験を通じ、入学してから約2カ月が経ちコミュニケーション能力や解剖学など細かい筋肉の名前など知識量が増えました。
これから叶えたい夢・目標
卒業後は、医療の業界で人を助けることができ誰からにでも信頼されるような人になることが夢です。最近、講義だけではなく、放課後で友達と残って勉強したり家では30分くらい勉強するようになりました。
今後は、目標に近づくためにまずコミュニケーション能力を人一倍あげられるようになりたいと思っています。
この分野・学校を選んだ理由
体験授業で校内の施設を実際に使って、医療に必要な道具や器具が揃っている所や学校付近は充実していることもポイントになりました!先生と生徒の距離感がよいところや、見捨てないという教育方針が魅力です。
分野選びの視点・アドバイス
はじめての学校生活での不安などありますが、同じ目標をもっている友達と出会えます。自分は人付き合いがあまり得意ではありませんが、グルーブでの発表などですこし成長することができました。
鳴尾高等学校 卒
学校で学んでいること・学生生活
今力を注いでいるのは、定期試験でいい点数を取りたくて学校に残って毎日勉強すること。分からないところはそのままにせず、先生に質問しに行ったり、友達に教えられるようになるまで勉強したら、試験の結果がクラスで3位に!
勉強すればする分だけ点数は伸びますし、分かるようになることは楽しいことだと気付けました。
これから叶えたい夢・目標
作業療法士として、患者さんの気持ちを汲み取り希望に沿う治療ができるようになりたいと思います!医療関係で、自分が直接患者さんに関われてやりがいのある職種を探している時に見つけたのがきっかけで志すようになりました。
コミュニケーション力を向上させるために積極的にボランティアにも参加して、夢を叶えたいです。
この分野・学校を選んだ理由
アットホームな雰囲気で先生と学生の距離が近く、質問しやすいところに大きな魅力を感じ、本校への入学を決意。1年次から病院実習に参加でき、実際に自分の目でセラピストの仕事を見られるのも理由の1つです。
分野選びの視点・アドバイス
実技授業が多くあるのがとても魅力的ですね。本校で学ぶことによって、しっかりと勉強会するくせがつくと思います。入学したら、分からないことは放置せずに先生や友達に聞くようおすすめします。
1週間のタイムスケジュール
月 火 水 木 金
1限目 運動学II 解剖学実習II 作業療法評価学II 基礎作業療法概論II
2限目 基礎作業療法学II 解剖学II 運動学実習II 臨床医学英語 作業療法評価学II
3限目 生理学II 日常生活活動演習 臨床心理学 人間発達学 手の作業治療学
4限目 日常生活活動 作業療法評価学III 基礎作業療法学II 補講
実習先
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
1限目 | 運動学II | 解剖学実習II | 作業療法評価学II | 基礎作業療法概論II | |
2限目 | 基礎作業療法学II | 解剖学II | 運動学実習II | 臨床医学英語 | 作業療法評価学II |
3限目 | 生理学II | 日常生活活動演習 | 臨床心理学 | 人間発達学 | 手の作業治療学 |
4限目 | 日常生活活動 | 作業療法評価学III | 基礎作業療法学II | 補講 |
兵庫 | 今井病院、魚橋病院、おおくまセントラル病院、萩原みさき病院、介護老人保健施設ヴィラ光陽、介護老人保健施設ケアホーム南淡路、介護老人保健施設ふるさとの家、介護老人保健施設ハートケア西宮渡辺、川西さくら園、協和マリナホスピタル、酒井病院、新生病院、宝塚リハビリテーション病院、播磨サナトリウム、東浦平成病院、姫路北病院、平成病院、南淡路病院、西宮協立リハビリテーション病院、宮地病院 |
京都 | 宇治黄檗病院、京都大原記念病院、京都きづ川病院、京都大学医学部附属病院 |
奈良 | 山の辺病院 |
和歌山 | 白浜はまゆう病院、和歌浦病院 |
大阪 | 藍野花園病院、池田病院、泉佐野優人会病院、大阪回生病院、介護老人保健施設逢々館かたの、介護老人保健施設松原徳洲苑、介護老人保健施設ローズマリー、豊中平成病院、岸和田平成病院、東住吉森本リハビリテーション病院、平成記念病院、名取病院、牧リハビリテーション病院、弥刀中央病院、耳原総合病院、堺平成病院 |
(他 多数 50音順)
就職先
兵庫 | 明石病院、尼崎医療生協病院、尼崎中央病院、石井病院、伊丹今井病院、今井病院、上ヶ原病院、おおくまセントラル病院、介護老人保健施設サンライズ、介護老人保健施設プリエール、株式会社あらたか、ガラシア病院、協和マリナホスピタル、幸生リハビリテーション病院、笹生病院、三田高原病院、総合福祉通園センター、東浦平成病院、姫路中央病院、名取病院、のぎく療育園、尼崎だいもつ病院、神戸ゆうこう病院、大原病院、ウィル・インターナショナル、ウキウキはなさく、のじぎく福祉会、ハーティーワンクローバー、医療法人甲友会、協立温泉病院、恒生病院、三田西病院、神戸垂水ちどり、神戸大山病院、西記念ポートアイランドリハビリテーション病院、西宮回生病院、大山記念病院、南淡路病院、播磨サナトリウム、本山リハビリテーション病院、有馬高原病院 |
大阪 | あびこ病院、大阪回生病院、高村病院、特別養護老人ホーム荒木荘、豊中平成病院、春木病院、名取病院、森之宮病院、吉栄会病院、堺平成病院、阪和いずみ病院、八尾はぁとふる病院 、淀川平成病院、愛仁会リハビリテーション病院、医誠会病院、医療法人篤友会、関西メディカル病院、関西リハビリテーション病院、岸和田平成病院、千里リハビリテーション病院、泉佐野優人会病院、大阪病院、大道会グループ、鶴見緑地病院、弥刀中央病院 |
京都 | 宇治おうばく病院、北大路病院、京都大学附属病院、舞鶴赤十字病院、宇治武田病院、洛西シミズ病院、六地蔵病院 |
奈良 | 高井病院、山の辺病院 |
和歌山 | 国立病院機構和歌山病院、介護老人保健施設成華荘 |
近畿圏外 | 埼玉医科大学附属病院、多摩川病院、緑成会病院、デイサービス心笑、江藤病院 |
(他 多数 50音順)
OB紹介
作業療法士は、
世界中のどんな場所でも活躍できる!
学科/卒業年:作業療法学科/ 2012年卒業
略歴:平成リハビリテーション専門学校を卒業後、大阪市内の総合病院にて約4年半勤務し、2017 年から青年海外協力隊としてメレン国立高齢者医療センターに作業療法士として従事。2019 年3 月に帰国し、現在は訪問看護ステーションにて訪問リハビリスタッフとして勤務中。
―作業療法士を目指したきっかけを教えてください。
母が看護師をしていたので、病院で働く職業が身近な存在でした。最初は看護師になろうと思っていたのですが、作業療法士という職業を教えてもらって「あ、楽しそう」と思ったことがきっかけでした。
―平成リハビリテーション専門学校を選んだ決め手はどんなところでしたか。
私は、和歌山県出身で和歌山には作業療法士の養成校がなかったので県外の学校を探していました。初めはインターネットで学費が低くて奨学金制度もある学校を検索していました。そのあとに、平成リハビリテーション専門学校のオープンキャンパスに参加して、本格的な技術実習ができると聞いて、入学を決めました。
―実際に入学されたときの印象はいかがでしたか。
私たち学年は、人数が少なかったようで20 人程度でした。同じ歳よりも社会人経験のある人たちが多かったので、頼れる存在でした。大学みたいに大勢で学ぶ環境が苦手な人にとっては、とてもいい環境だと思います。
アットホームな環境も魅力的。
―好きだった授業はありますか。
作業療法士はレクリエーションを学ぶ授業があるので、陶芸や木工の授業は楽しみでした。体験授業が多いことも、この学校の良さだと思います。クラスの人数が多くなると実技で質問がしにくいですが、先生を独占して教えてもらうこともできました。
―実際に手を動かす授業がたくさんあったのでしょうか。
そうですね、就職したときにある程度のレクリエーションには対応できるぐらい、授業で体験しながら患者さんを診るポイントも学びました。ほかにも就職した当時は「実際の現場に近い実習」をたくさん体験できていたことで、周囲の同期が現場でショックを受けるなか、私はリアリティショックが少なかったです。
―今でもこの授業が役立っていると感じるものはありますか。
たくさんありますが、ひとつだけに絞ると「解剖学」です。この授業は、本当に基礎中の基礎になので、作業療法士として何年働いても必要性を感じています。一生大事になるだろうな、と思っています。当時はそんなことを考えずに学んでいましたけど(笑)。
ワクワク感がモチベーションに。
―青年海外協力隊にはいつから興味をお持ちでしたか。
実は、専門学校時代から漠然と海外で働きたい気持ちがありました。学生のときは、そこまで強くなかったですが、勤務先の病院で同期が青年海外協力隊として派遣されたことで、感化されました。作業療法士としての資格を活かせる魅力もありましたし、海外で誰かの役に立つ支援ができればという気持ちもありました。
―派遣先はどちらでしたか。
アフリカのガボン共和国にある「メレン国立高齢者医療センター」でした。日本とは違って仕事の役割が決まっていなかったり、ボロボロの車椅子を使っていたり…驚くことも多かったです。
―カルチャーショックはありましたか。
たくさんありました(笑)。リハビリ室が開放されていなかったり、スタッフが出勤してなかったり…すごかったです。最初は、日本のリハビリ方法を現地でも実践しようと動いていたのですが、うまくいかずに心が折れそうになることもありました。
―大変だったときは、どんなことが心の支えでしたか。
現地の人に支えられました。日本式を押し付けると嫌がるのは当然ですが、日本よりもリハビリが浸透していないので、その部分は、身につけた技術が役立ちました。少しリハビリを実践するだけでも、患者さんにとっては大きな変化が返ってきます。目に見える変化が救いでした。
―作業療法士としての経験が役立ったんですね。
そうですね。ほかにも、休日に訪問した先で見かけた、車椅子生活の子どもにリハビリを伝えたときも周囲のみんなが驚いていました。「絶対、車椅子から降りることができない」と決めつけていたようでしたが、実際はそうじゃなかったんです。「できそうかも」と思ったときは、チャレンジする大切さを改めて学びました。
―「また行きたい」という気持ちはありますか。
はい、行きたいと思っています。作業療法士の専門性を高めるだけじゃなく、作業療法士の基礎技術と何か別のことを掛け合わせて、新しい挑戦をしてもいいのかな、とも思っています。まだまだ模索中ですが、楽しみが増えた感じです。
作業療法士はそんな人におすすめ
―「医療現場で働くことが当たり前」という考えが変わりそうですね。
私も以前は、医療現場で働き続けることが当然だと思っていました。ですが、作業療法士の仕事は、生活に寄り添ったリハビリが大きいので、世界の日常生活のそばで働ける可能性があって、その場所で仕事の醍醐味を体感できると思います。
―今は、どんな仕事をされていますか。
今は訪問看護ステーションで訪問リハビリを担当しています。1日に4〜7件ぐらいご自宅に訪問して、利用される方に合わせたリハビリを提供しています。生活に寄り添ったリハビリばかりを提供しています。
―それは、青年海外協力隊での経験からですか。
そうですね。以前から退院したあとの患者さんのリハビリにも興味がありましたが、アフリカでの「もう少しでできそう!」という体験を一緒にできる環境に身を置きたいと思っています。
―この世界を目指している受験生に向けて一言、お願いします!
ホームページなどで情報収拾が簡単にできますが、ぜひオープンキャンパスにも足を運んでほしいです。私もオープンキャンパスで得たことも多かったですし、どの先生も気さくです。たくさん質問してモヤモヤを解決してほしいです。
「青年海外協力隊に行きたい!」と思ったときに相談する相手が少なくて困ったことがありました。海外で働いてみたい人や興味がある方がいれば、ぜひご相談ください!
理学療法士と作業療法士の違い
理学療法士と作業療法士は、どちらも医療従事者の国家資格で、身体や精神に障がいを持つ人に対して、その機能の回復や改善を促すリハビリテーションを行う職業です。しかし、その対象やアプローチ方法には、いくつかの違いがあります。
理学療法士
理学療法士は、主に身体に障がいを持つ人を対象としています。具体的には、脳卒中や脊髄損傷、骨折、関節疾患、がんなどの後遺症や、老化による機能低下などによるものです。主に身体機能の回復や改善を目的としたリハビリテーションを行い、具体的には、運動療法、物理療法、水中療法、装具療法などが行われます。
作業療法士
作業療法士は、身体だけでなく精神にも障がいを持つ人を対象としています。具体的には、発達障害や精神障害、認知症などの後遺症や、高齢による機能低下などによるものです。主に日常生活動作の回復や改善を目的としたリハビリテーションを行い、具体的には、作業療法、生活指導、心理療法などが行われます。
アクセス
平成リハビリテーション専門学校は、大阪と神戸のちょうど中間に位置する西宮にあります。近くに大学がたくさんある学生の町です。学生用マンションなどもたくさんありますので、遠方の方でも安心してお越しいただけます。
663-8231 兵庫県西宮市津門西口町2-26
TEL:0798-38-1288/FAX:0798-38-1289
JR神戸線 西宮駅/南へ徒歩約5分
阪急電車 西宮北口駅/阪急バスでJR西宮駅まで約15分
阪神電車 今津駅/西へ徒歩約8分
阪神電車 西宮駅/東へ徒歩約8分
阪急電車 今津駅/西へ徒歩約8分
JR大阪駅からのアクセス
JR神戸線西宮駅駅下車(普通・快速)
阪神高速3号線神戸線
西行き – 武庫川出口約3分 鳴尾御影線交差左折 500m
東行き – 西宮出口約2分 染殿交差左折 300m
名神高速 西宮IC
神戸方面出口 今津交差右折 鳴尾御影線交差左折 500m
※ 当校に駐車場はございません。近隣のコインパークをご利用ください