OB紹介(卒業生紹介)

理学療法士

理学療法士

あきらめなければ夢は叶う

学科/卒業年:理学療法学科/2016年卒業
勤務先:雨宮整形外科
大相撲トレーナー

野球に明け暮れた日々から支える立場を目指す

―まずは理学療法士を目指そうと思った経緯を教えていただけますか。

高校で野球漬けの毎日を過ごしていたときに、ケガをしたことがきっかけでした。そのケガがなかなか治らなくて、すごくしんどい思いを抱えながら野球をしていたので「将来はスポーツを支える人になりたい」と漠然と考えていました。

―そこで理学療法士を選ばれたのでしょうか?

いえ、そのときは「理学療法士」という職業も全然知らなくて、担任の先生に「その道を目指すなら理学療法士かな」と教えてもらいました。先生に相談したことがきっかけで先生から学校も紹介してもらって「平成リハビリテーション専門学校」で理学療法士を目指そうと思いました。理学療法士を目指すことを伝えた高校の親友に逸ノ城関がいて「それだったら、専属のトレーナーになってほしい」と言われたことで、より強く想えました。彼もこれから奮闘するところだったので、僕もそれを支えたいと思いました。

親友の熱意に支えられた学生時代

―志を持って入学した学校。一番印象に残っていることを教えてください。

留年したことです(笑)。先生にも随分と迷惑をかけたと思います。ただ、留年が決まると退学する学生もいるようですが、僕はすでに逸ノ城関のコンディショニングをサポートしていたので「ここで辞めるわけにはいかない」と踏ん張りました。まだまだ半人前な僕に「卒業したら専属のトレーナーになって!」ってずっと言い続けてくれました。卒業が当初の予定よりも延びてしまったなかでも、専属のトレーナーになるからがんばろうって思いながら卒業まで走り切った感じです。

―卒業後からトレーナーとして活動されていたのでしょうか。

いえ、1年ほど神戸にあるデイサービスや訪問看護などを提供する施設で働いていました。社会人としての基礎というか…患者さんをどう診るのか、どうやってサポートしていくのか、伝えるための準備や心得などを指導いただきました。「一生懸命働く」ってこういうことか〜! って思いました。学生のときよりも必死に勉強しましたし、学べてよかったと思っていたときに「で、夢はどうするの?」って上司に聞かれて「チャレンジしたいです!」と。そのあとは、東京に出て今の職場に在籍しながらトレーナー活動をしています。

大相撲のトレーナーとして

―東京でトレーナーとして活動を始めていかがでしたか。

最初は逸ノ城関のトレーナーとしてサポートをしていました。彼が所属する部屋にはほかにも力士が所属しているので、ときどき別の力士のサポートもしていました。手探りなところも多くて、勉強会を見つけては参加したり、テーピングの巻きかたをもう一度勉強したり資格を取ってみたり…いろいろと基礎を見直していた時期もありました。

―横綱 照ノ富士のトレーナーになったきっかけも教えていただけますか?

力士をサポートする機会が増えていくなかで、照ノ富士本人からオファーが来て、照ノ富士のトレーナーになりました。連絡があった時期は、ケガの影響が一番深刻だった序二段のときです。当時は膝を少し曲げるだけでも相当つらく、成績も落ち込んでいた時期でした。

―トレーナーとしてケガに苦しむアスリートと向き合うときは、どのような心境なのでしょうか。

僕自身もケガの影響で苦しむ体験があるので、トレーニングやリハビリには、そういう不安を打ち消すだけの納得できる理由があることを伝えています。「ここが原因やから、鍛えるべき」って伝えたところで、そのメニューをこなすのはケガをしている本人。「本当に意味があるのか?」とか「なんで?」っていう問いには全部答えられるように臨みます。実際に、「ここが使えてないからです!」って言い切って、その場で体感してもらえると本人もすんなりと納得してリハビリの質も上がります。あとは、気になることがあれば真っ先にトレーナーに聞いてくるので、そこで何でも答えられるようにしっかりと準備しておきます。

―理学療法士を目指そう、スポーツに関わりたいと思っている学生さんに向けて一言お願いします!

きつい言い方になってしまいますが、なまぬるい気持ちでは目指せない道だと思います。「どうしてもなりたい!」という強い気持ちを持っていないと、状態が悪いアスリートの治療に携わることはできません。一般的な患者さんでいう「リハビリ」のメニューとは全く異なりますし、経過が重要視されることはなく、アスリートは結果がすべてです。だからこそ、支えたいと思う気持ちが強い方がいれば、諦めずに目指してほしいと思います。

作業療法士

作業療法士1

作業療法士は、
世界中のどんな場所でも活躍できる!

学科/卒業年:作業療法学科/ 2012年卒業

略歴:平成リハビリテーション専門学校を卒業後、大阪市内の総合病院にて約4年半勤務し、2017 年から青年海外協力隊としてメレン国立高齢者医療センターに作業療法士として従事。2019 年3 月に帰国し、現在は訪問看護ステーションにて訪問リハビリスタッフとして勤務中。

※写真は特別講義を実施したときの様子です。
身近な人の存在から選んだ医療の道。

―作業療法士を目指したきっかけを教えてください。

母が看護師をしていたので、病院で働く職業が身近な存在でした。最初は看護師になろうと思っていたのですが、作業療法士という職業を教えてもらって「あ、楽しそう」と思ったことがきっかけでした。

―平成リハビリテーション専門学校を選んだ決め手はどんなところでしたか。

私は、和歌山県出身で和歌山には作業療法士の養成校がなかったので県外の学校を探していました。初めはインターネットで学費が低くて奨学金制度もある学校を検索していました。そのあとに、平成リハビリテーション専門学校のオープンキャンパスに参加して、本格的な技術実習ができると聞いて、入学を決めました。

―実際に入学されたときの印象はいかがでしたか。

私たち学年は、人数が少なかったようで20 人程度でした。同じ歳よりも社会人経験のある人たちが多かったので、頼れる存在でした。大学みたいに大勢で学ぶ環境が苦手な人にとっては、とてもいい環境だと思います。

先生を質問攻めにできる、
アットホームな環境も魅力的。

―好きだった授業はありますか。

作業療法士はレクリエーションを学ぶ授業があるので、陶芸や木工の授業は楽しみでした。体験授業が多いことも、この学校の良さだと思います。クラスの人数が多くなると実技で質問がしにくいですが、先生を独占して教えてもらうこともできました。

―実際に手を動かす授業がたくさんあったのでしょうか。

そうですね、就職したときにある程度のレクリエーションには対応できるぐらい、授業で体験しながら患者さんを診るポイントも学びました。ほかにも就職した当時は「実際の現場に近い実習」をたくさん体験できていたことで、周囲の同期が現場でショックを受けるなか、私はリアリティショックが少なかったです。

―今でもこの授業が役立っていると感じるものはありますか。

たくさんありますが、ひとつだけに絞ると「解剖学」です。この授業は、本当に基礎中の基礎になので、作業療法士として何年働いても必要性を感じています。一生大事になるだろうな、と思っています。当時はそんなことを考えずに学んでいましたけど(笑)。

「できるかもしれない」
ワクワク感がモチベーションに。

―青年海外協力隊にはいつから興味をお持ちでしたか。

実は、専門学校時代から漠然と海外で働きたい気持ちがありました。学生のときは、そこまで強くなかったですが、勤務先の病院で同期が青年海外協力隊として派遣されたことで、感化されました。作業療法士としての資格を活かせる魅力もありましたし、海外で誰かの役に立つ支援ができればという気持ちもありました。

―派遣先はどちらでしたか。

アフリカのガボン共和国にある「メレン国立高齢者医療センター」でした。日本とは違って仕事の役割が決まっていなかったり、ボロボロの車椅子を使っていたり…驚くことも多かったです。

―カルチャーショックはありましたか。

たくさんありました(笑)。リハビリ室が開放されていなかったり、スタッフが出勤してなかったり…すごかったです。最初は、日本のリハビリ方法を現地でも実践しようと動いていたのですが、うまくいかずに心が折れそうになることもありました。

―大変だったときは、どんなことが心の支えでしたか。

現地の人に支えられました。日本式を押し付けると嫌がるのは当然ですが、日本よりもリハビリが浸透していないので、その部分は、身につけた技術が役立ちました。少しリハビリを実践するだけでも、患者さんにとっては大きな変化が返ってきます。目に見える変化が救いでした。

―作業療法士としての経験が役立ったんですね。

そうですね。ほかにも、休日に訪問した先で見かけた、車椅子生活の子どもにリハビリを伝えたときも周囲のみんなが驚いていました。「絶対、車椅子から降りることができない」と決めつけていたようでしたが、実際はそうじゃなかったんです。「できそうかも」と思ったときは、チャレンジする大切さを改めて学びました。

―「また行きたい」という気持ちはありますか。

はい、行きたいと思っています。作業療法士の専門性を高めるだけじゃなく、作業療法士の基礎技術と何か別のことを掛け合わせて、新しい挑戦をしてもいいのかな、とも思っています。まだまだ模索中ですが、楽しみが増えた感じです。

「やってみたいことがたくさん」
作業療法士はそんな人におすすめ

―「医療現場で働くことが当たり前」という考えが変わりそうですね。

私も以前は、医療現場で働き続けることが当然だと思っていました。ですが、作業療法士の仕事は、生活に寄り添ったリハビリが大きいので、世界の日常生活のそばで働ける可能性があって、その場所で仕事の醍醐味を体感できると思います。

―今は、どんな仕事をされていますか。

今は訪問看護ステーションで訪問リハビリを担当しています。1日に4〜7件ぐらいご自宅に訪問して、利用される方に合わせたリハビリを提供しています。生活に寄り添ったリハビリばかりを提供しています。

―それは、青年海外協力隊での経験からですか。

そうですね。以前から退院したあとの患者さんのリハビリにも興味がありましたが、アフリカでの「もう少しでできそう!」という体験を一緒にできる環境に身を置きたいと思っています。

―この世界を目指している受験生に向けて一言、お願いします!

ホームページなどで情報収拾が簡単にできますが、ぜひオープンキャンパスにも足を運んでほしいです。私もオープンキャンパスで得たことも多かったですし、どの先生も気さくです。たくさん質問してモヤモヤを解決してほしいです。

最後にひとこと

「青年海外協力隊に行きたい!」と思ったときに相談する相手が少なくて困ったことがありました。海外で働いてみたい人や興味がある方がいれば、ぜひご相談ください!

作業療法士2

身体機能だけじゃなく
心理面や精神面もしっかりと支えられる
役割に魅力を感じました。

学科/卒業年:作業療法学科/2018年卒業
勤務先:医療法人社団西宮回生病院 リハビリテーション部

ニーズにあったリハビリテーションを

―普段はどんな仕事をしていますか?

作業療法士は、主に食事や入浴などの日常生活動作や家の環境を想定した動作のリハビリテーションを提供しています。

―1日にどれくらいの患者さんを担当しますか?

だいたい1日で7〜8人の方を担当します。今日は、午前中に3人、午後に4人の患者さんを診る予定です。最近、認知症や精神疾患をお持ちの患者さんを担当することも増えて、心理的なサポートやアプローチ方法などを検討して行う機会が多くなりました。

大切な友人に寄り添いたくて医療人になることを決意

―作業療法士になろうと思った理由を教えてください。

大学時代に大切な友人が病気になってしまったことがきっかけでした。友人が抱える心理面にうまく寄り添えずにいたとき、リハビリテーションを担当した作業療法士さんの対応を見て、魅力的な職業だと思い、目指すことを決めました。

―以前から医療職に興味がありましたか?

少しは興味がありましたが、友人の影響が強かったです。社会復帰を支えられる強みに魅力を感じました。

―実際に入学した印象はいかがでしたか?

クラスメイトだけじゃなくて、周りの皆が同じ志を持っていたので、勉強がすごく楽しかったです。

先輩の仕事っぷりを見て、苦手意識を克服!

―在学中に苦労したことはありますか?

作業療法士概論の授業が苦手で集中力が持たなかったです。当時は、療法士として大切なのは、知識や治療の技術だと思っていたので概論に興味が持てませんでした。

―どうやって苦手な授業を乗り切りましたか?

実習先の病院で作業療法士さんから「概論は治療や技術の根本を学もの」だと教えていただき、とても納得して授業に取り組めるようになりました。

―学校に通って一番よかったと思えることを教えてください。

学科によりますが、クラスの人数は20〜30人程度の少人数なので、先生から「人への接し方や臨機応変な対応力」なども学びました。現場に立ってみて、患者さんとの意思疎通や他職種との連携に役立つ必要なスキルだと思います。学生のうちから学べたことは、とてもよかったです。

「絶対、見捨てない」と言い切れる作業療法士に

―療法士として心がけていることはありますか?

「絶対、見捨てない」ことです。勤務している病院の理念と同じ言葉なんですが、大切なことだと思っています。

―大切だと思う理由を教えてください。

たくさんの患者さんを診るようになって、病気に限らず心理的に不安定になる方もいらっしゃいます。病気になったことを落ち込む患者さんやリハビリテーションの意欲を失っている患者さんを担当する場面も出てきます。その方が体験した背景まですべて理解することは難しくても「絶対、見捨てない」という気持ちを持って、一緒に目標に向かったリハビリテーションを提供することで患者さんの気持ちが変化して、結果も変わった事例を体験してきました。

―この世界を目指している受験生に向けて一言、お願いします!

リハビリテーションの中でも作業療法士は、身体機能面だけじゃなく心理面や精神面も同時に対応できる役割が魅力です。平成リハビリテーション専門学校で作業療法士を学んでみませんか。

最後にひとこと

平成リハビリテーション専門学校に決めた理由は、入学から卒業までの費用面や実習先の選択肢や就職相談など、さまざまなサポート制度でした。学校選びで悩まれたら、ぜひ実際の学校へ足を運んでください。

作業療法士2

祖母がきっかけで作業療法士に。
「患者さんと一緒に」達成感や喜びを
分かち合える醍醐味がある!

学科/卒業年:作業療法学科/2017年卒業
勤務先:医療法人 恵泉会 浜寺中央病院 リハビリテーション部

患者さんと一緒に達成感を喜びあえる!

―普段はどんな仕事をしていますか?

病気やケガなどで動作に支援が必要な方へ向けて、その方が慣れ親しんだ動作を用いて、日常生活に必要なリハビリテーションを提供しています。

―1日にどれぐらいの患者さんを診ますか?

だいたい8~9人です。午前と午後で4~5人ずつ約40分のリハビリテーションを提供しています。

―そのほかにどんな業務がありますか?

朝に部内でミーティングがあったり、カルテ入力などの事務作業も日課です。あとは、昼食を摂る患者さんが院内のホールに集まるので、そのときに昼食前の集団レクリエーションを行っています。

祖母のケガをきっかけに、寄り添える職業に惹かれた

―作業療法士になろうと思った理由を教えてください

進路に迷っていた時期に、祖母がケガをしたことがきっかけでした。大好きな祖母が何か動作をするたびに痛がっていたので「療法士」という選択に至りました。そのなかでも、日常生活の動作に一番寄り添える「作業療法士」を選びました。

―「支えたい」という気持ちが大きかったですか?

そうですね。ぼんやりと「誰かの役に立てる仕事に就きたいな」と思っていたので、後押しになりました。

―作業療法士の印象は変わりましたか?

変わりました。私のなかでは「リハビリはつらいイメージ」が強かったですが、作業療法士の仕事を調べるうちに「楽しみながらリハビリを提供する」「日常生活に寄り添いながら行う」など魅力的だと思うようになりました。

思わず皆が夢中になった授業

―この学校に入学して良かった点を教えてください。

一番印象的だったことは「先生との距離感」でした。入学してすぐ専門的な勉強に戸惑ったときや実習で悩んだとき、国家試験前の個別指導などいつも親身にサポートしてくれました。困ったときは気軽に相談できる身近な存在だったので、とても心強かったです。

―おすすめしたい授業はありますか?

「基礎作業療法概論」が好きでした。陶芸や革細工を実際に作りながらリハビリの訓練ポイントを学ぶ授業で、作業体験も勉強も楽しかったです。この「楽しむ経験」を勉強できたことで、実際に患者さんそれぞれの目的に合ったリハビリメニューを組み立てる際に役立っています。

作業療法士としての心構え

―仕事をするうえで、心がけていることを教えてください。

患者さんと楽しくリハビリができる工夫を心がけています。日常生活の動作こそ楽しいと思っていただけように、これからも「できた」喜びを患者さんと分かち合えるように小さなことから続けていきたいです。

―この世界を目指している受験生に向けて一言、お願いします!

この職種だからこそ、達成感や喜びを「患者さんと一緒に」分かち合えるやりがいのある仕事です。ぜひ、作業療法士を目指してがんばってください!

最後にひとこと

学校を決める際に、オープンキャンパスへ行きました。実際の通学ルートも確認でき、学校の先生方のサポート体制も説明していただけます。迷ったときは、オープンキャンパスがおすすめです。平成リハのオープンキャンパスにぜひ参加してみてください!

作業療法士

どんな経験も役に立つ!
あらゆる場所で活躍できる作業療法士

学科/卒業年:作業療法学科/ 2011年卒業
略歴:平成リハビリテーション専門学校を卒業後、現在は、認知症専門病院にて勤務し、2016年からは日本肢体不自由者卓球協会のトレーナーに就任。
2019年からは日本肢体不自由者卓球協会の理事、医科学・アンチドーピング委員として就任。

※写真は特別講義を実施した時の様子です
患者さんの気持ちもわかる医療従事者に

―作業療法士を目指したきっかけを教えてください。

私自身が事故の後遺症で下肢に歩行障害があるのですが、同じように障害を持っている幼なじみが「理学療法士の専門学校に通っている」と聞いたことがきっかけでした。私もリハビリを受けた経験があったので職業を知っていましたが、患者さんの気持ちがわかる療法士になれることに感銘を受けました。

―平成リハビリテーション専門学校を選んだ決め手はどんなところでしたか。

当時の私にとっては夜間部がある学校が魅力のひとつでした。通勤しながら「どうしようかな」と考えていた時に、この学校のポスターを見つけて「夜間部だったら入学できるかな」と思いました。あとは、学費が安かったことも決め手になりました。

課外授業や創作の授業などアクティブな環境で学ぶ。

―実際に入学されて、授業の雰囲気などはいかがでしたか。

作業療法学科の授業には創作という図工のようにモノを作る授業があるのですが、それはどれも得意でした。クラスの雰囲気も普段とは違って盛り上がるので楽しかったですね。

―印象に残っている授業をひとつ教えてください。

高齢者・障がい者の快適な生活を提案する「バリアフリー展」が年に1度開催されるのですが、それを実際にクラスメイトみんなで見に行きました。学生のうちに専門的な展示会へ行く機会があるのは魅力的ですね。

―クラスメイトとの思い出も教えていただけますか。

「スポーツ大会」という運動会のような行事があるのですが、クラスメイトで必死に取り組みました。あとは、国試に向けて必死にみんなで勉強した思い出が蘇ります。作業療法士学会でたまにクラスメイトと会うので、卒業後のつながりもありますよ。

その人の立場に寄り添える作業療法士に。

―現在のお仕事について教えてください

認知症専門病院にあるデイケア(通所リハビリテーション)にて作業療法士として勤務しています。リハビリを目的とした場所なので、集団で体操やレクリエーションのような体を動かすことや、創作など季節に合わせた行事や作業活動などです。小さいグループにわけた活動もあれば、大人数で対応するものもあります。

―1日にどれくらいの人数を担当されるのですか。

今はコロナ禍の影響もあって30人ほどですが、以前は1日に40人ぐらいでした。勤務地が神戸市にある「しあわせの村」という自然がとても多い公園にあるので、四季を楽しめるリハビリや景色を見ながら茶話会とか、リハビリを兼ねた散歩などを多く取り入れています。

―病院勤務との違いはありますか。

認知症専門のリハビリという視点に絞ると、病棟で診る患者さんは車椅子を利用している方が大半になってしまい、歩くことが難しい患者さんが多いです。ですが、デイケアの場合は、足腰がしっかりしている方もいらっしゃいますので、散歩や運動を好まれる場合もあります。活動範囲の広さが異なると思います。

「誰もいない状況を変えたい」と思った、障がい者スポーツ

―作業療法士として普段から心がけていることはありますか。

勉強会などに参加して常に技術や知識を磨くことが大切だと思っています。患者さんや利用者さんのために行動できるように励みたいと思っています。以前、病棟で患者さんの担当をしていた時は、患者さんとできる限り交流を深めようと心がけていました。

―障がい者スポーツにも携わっているとお聞きしました。どんなきっかけがあったのでしょうか。

在学中に全国障がい者スポーツ大会の神戸市代表選手に選ばれたことが始まりでした。
大会に出た当時は、会場で選手のケアをする医療従事者がいなかったんです。まだ2年生でしたが、独自の動きで体のケアが十分にできないという状況にもどかしさを感じました。

―そこで選手のサポートをしようと思われたのでしょうか。

そうですね。困っている選手をそのままにはできないと思いました。「いないなら僕が」という気持ちがありました。

―選手・医療従事者の両面で障がい者スポーツに携わるなかで心がけていることは何ですか。

まずは同じ土俵に立つことを心がけています。私の場合は、選手としての経験がありましたが、例えば医療従事者としてサポートしようと思っている方は、まず選手と一緒に競技をしてほしいと思っています。

―実際にプレーしてこそ見えるものもありますか。

あると思います。信頼関係を構築するためにも競技の知識が必要です。そのうえで、選手の身体能力や特徴を把握すると、選手が取り組みやすい方法をアドバイスできます。そういったことが重要だと思います。

―ほかにも役立ちそうなことはありますか。

スポーツが好きな人や学生時代に部活をしていた経験など、たくさん役に立ちます。困っている選手をサポートできるので、そういった気持ちも大切だと思います。

―では、最後に未来の後輩に向けてメッセージをお願いします。

「この分野であれば誰にも負けない」と思える領域を見つけてほしいと思います。医療従事者として国家資格を持つことになるので、誰かのためにできることや地域社会に貢献できる活動に参加してほしいと考えています。

最後にひとこと

障がい者スポーツの活動にもぜひ興味を持っていただき、作業療法士として一緒に取り組んでいただきたいです。やってみたい人や興味がある方がいれば、ぜひご相談ください!

言語聴覚士

言語聴覚士

興味のあることや長所を活かして、
人の役に立ちたい気持ちを
サポートしてくれる学校です!

学科/卒業年:言語聴覚療法学科/2018年卒業
勤務先:医療法人社団西宮回生病院 リハビリテーション部

小児から成人まで「聞く、話す、食べる」ことを支えるプロに

―普段はどんな仕事をしていますか?

主に病棟内で食べたり飲んだりすることに障害のある患者さんへ安全に食べていただけるリハビリテーションを行っています。

―1日にどれぐらいの患者さんを診ますか?

日によって変動しますが、おおよそ5〜6人です。

―今日の予定は何人ですか?

今日は、午前と午後に3名ずつ患者さんを診る予定です。昼食時に、食事介助の対応に入ると、人数が変動する場合が多いです。

「言語」のプロとして、困っている方をサポートしたいと進学

―言語聴覚士になろうと思った理由を教えてください

一般企業に就職後、結婚をきっかけに働きかたを考えるなかで、大学で専攻するほど好きだった「言語を活かした仕事」を探していました。国家資格が取得できることや、言語で社会貢献ができる部分が魅力的だったので、この職業を選びました。

―昔から医療に関心はありましたか?

実は注射も耐えられないほど血を見るのが苦手です。今も変わらず苦手なんですが、言語聴覚士は、比較的そういった場面が少ないので、さらに興味を持てたと思います。

―学校の印象はいかがでしたか?

先生との距離が近くて親身になって対応してもらった印象が強いです。授業中の質問以外にも、療法士の先輩としてアドバイスを受けたり、支えていただききました。自宅から近かったので通学も便利でしたし、この学校を選んで良かったと思っています。

苦手だった音響学は、クラスメイトの支えで克服!

―苦手だった授業はありましたか?

音響学がほとんど理解できませんでした。

―どんな内容の授業でしたか?

音の性質について学ぶもので、声の波長や音の単位を計算したり、少し物理学っぽい内容でした。クラスメイトでこの授業が得意な人がいたので、随分助けてもらいました。

―クラスで教え合う環境だったんですね。

そうですね、お互いに助け合う雰囲気が強かったです。クラスメイトとは、今でも連絡を取り合っていますし、一番の財産だと思っています。

患者さんの気持ちに寄り添える療法士でありたい

―仕事をするうえで、心がけていることを教えてください。

「患者さんの気持ちに寄り添うこと」をいつも心がけています。できていたことが突然できなくなったり、慣れない入院生活にストレスを感じている場合もあるので、リハビリテーションはもちろん大事ですが、まずは安心できる相手でありたいと思っています。

―この世界を目指している受験生に向けて一言、お願いします!

少しでも自分の興味があることや得意なことを活かして、ぜひ困っている人をサポートできる療法士になって働きませんか。平成リハビリテーション専門学校の先生は勉強以外でも相談にのってくれるので頼り甲斐がありますよ!

最後にひとこと

学校を決めるときにオープンキャンパスへ行きました。実際に学校を見学することがすごく大事だと思うので、 迷っている方は一度、オープンキャンパスに行ってみることもオススメです。