言語聴覚士の求人や就職先について知りたい

更新日:2024.08.28

公開日:2023.11.29

リハビリ

言語聴覚士はその需要の高さから、さまざまな求人および就職先があります。

多くの職場や業界で仕事ができるため、自分らしい働き方が実現できるでしょう。

しかし、逆に言えば求人事情や就職先の種類を把握しておかなければ、自分に合った言語聴覚士の職場に就くことは難しくなります。 そこで本記事では、言語聴覚士の求人や就職先について解説するので、ぜひ参考にしてください。

言語聴覚士の求人事情

言語聴覚士は、その需要の高さが近年注目されはじめている職業です。

言語聴覚士でしかできない仕事や専門的なスキルが多数あるため、特定の業務を任せたい場合には言語聴覚士を雇用する必要があります。

そのため言語聴覚士を採用するための求人情報は多く、今後も増加傾向になると予想できるでしょう。 そこで以下を参考に、2022年における言語聴覚士の求人事情をチェックしてみます。

言語聴覚士の有効求人倍率は?

言語聴覚士は、高い有効求人倍率を示しています。

厚生労働省の「jobtag」で公開されている有効求人倍率(ハローワーク求人統計データ参考)を見ると、言語聴覚士の平均有効求人倍率は2.77倍です。

ひとりの言語聴覚士に対して、3件近い求人があるのが現在の状況となっています。

そのため言語聴覚士として働く場合には、さまざまな求人からある程度自由に選択が可能です。

ちなみに、厚生労働省が公開している令和2年全体の平均有効求人倍率は、1.18倍です。

言語聴覚士の有効求人倍率と比較すると、半分以下の数値になっています。

いかに言語聴覚士の需要が高いのかが、この数値から分かるでしょう。

求人数に対して言語聴覚士の人数は?

言語聴覚士の求人数および有効求人倍率は、上記のように高い水準にあります。

一方で、言語聴覚士として働ける資格に合格した人の人数は、令和4年4月時点で累計38,200人です。

そのうち「日本言語聴覚士協会」に所属しているのは19,789人で、実際に就業している割合は19,789人中84.2%となっています。

日本言語聴覚士協会の会員限定の数値になりますが、約16,662人の言語聴覚士が働いていることが分かるでしょう。

また、言語聴覚士として働く人材は、毎年増加しています。

言語聴覚士になるためには、国家試験に合格して国家資格を取得しなければなりません。

国家試験は毎年1度行われていて、言語聴覚士の試験の場合は、毎年1,500〜2,000人程度の合格者がいます。

そのため、今後も2,000人前後の言語聴覚士が、新たに就職することが予想されるでしょう。

言語聴覚士が国家資格として認定されてから、まだ23年しか経っていないため、仕事を引退する年齢に達している人は少ないと想定されます。

結果的に言語聴覚士を引退する人よりも、新しく言語聴覚士になる人の方が多くなる可能性が高いため、今後は求人の取り合いになることも考えられるでしょう。

言語聴覚士の就職先について

言語聴覚士の就職先には、さまざまな種類があります。

特定のジャンルのみに需要があるニッチな職種とは違い、あらゆる職場で働ける可能性があるのです。

以下からは、言語聴覚士の就職先について解説します。

言語聴覚士は多種多様な業界で仕事ができる

言語聴覚士は、多種多様な業界で仕事ができる職業です。

主に言語障害、発声障害、聴覚障害、嚥下障害のある人々のリハビリを行い、支援および生活のサポートをするのが言語聴覚士の役割となります。

上記の症状に悩んでいる人は決して少なくなく、大人・子供、男性・女性に関わらず生活の課題になってしまうケースがあるのです。

そのためあらゆる職場、シーンで言語聴覚士の知識と技術が必要になり、雇用機会が増加しています。

多くの業界で仕事ができるということは、自分に合った職場や、理想とする条件による雇用を目指すことが可能です。

自分で納得のいく就職先を選べれば、それは仕事におけるモチベーションにつながり、言語聴覚士として働き続けるきっかけになるでしょう。

また、言語聴覚士は先に解説した通り需要および有効求人倍率が高いため、1度離職しても再就職しやすいのが特徴です。

言語聴覚士の国家資格は、1度取得すればその後更新の必要はなく、失効してしまうこともありません。

そのため言語聴覚士の国家資格を取得してしまえば、ある程度好きなタイミングでの就職が可能となるでしょう。

もちろん、より良い役職や条件の良い職場に就くには、キャリアが必要になります。

将来的に目指したい役職や立場があるのなら、早めにキャリアプランを考案して見るのがおすすめです。

言語聴覚士の具体的な就職先について

言語聴覚士の就職先には、具体的な種類があります。

以下を参考に、言語聴覚士の具体的な就職先を確認し、興味のある業界・職種をチェックしてみましょう。

医療関係

言語聴覚士の就職先としてもっとも多いのが、医療関係です。

病院などの医療施設で、医師や看護師と協力し、本格的なリハビリや治療にあたることになるでしょう。

具体的には、リハビリテーション科、耳鼻咽喉科、口腔外科、形成外科などに就職できます。

また、子どもの検査・支援を担当する小児科でも、言語聴覚士は役割を担えるのが特徴です。

子どもとのコミュニケーションやリハビリなどに興味があるのなら、小児科という選択肢も考えられます。

福祉関係

言語聴覚士は、福祉関係の就職先も検討できます。

例えば障害福祉センター、小児療育センターなどの施設で働くことが可能です。

障害のある人の支援だけでなく、その家族のサポートやアドバイスなどを行う職業が多いです。

福祉分野の仕事で言語聴覚士のスキルを活かしたいのなら、各種センターの求人をチェックしてみましょう。

介護関係

言語聴覚士の就職先のひとつに、介護関係があります。

介護が必要な人のなかには、高齢化による嚥下障害や聴覚障害に悩む人も多いです。

そのため言語聴覚士として活躍する機会は多く、求人数も増加傾向にある業界となっています。

近年は訪問介護など、新しい介護の形が発展しているため、そういった分野での需要もあります。

学校関係

言語聴覚士は、学校などの教育分野でも仕事ができます。

例えば言語聴覚士を育てる養成学校(専門学校)の教員や、研究職などで働くことも検討できるでしょう。

また、教員免許を取得することで、言語聴覚士として特別支援学校などに就職も可能です。

まとめ

言語聴覚士は、現在も高い需要のある職業です。

有効求人倍率も高く、今後も上昇傾向が続く可能性があるため、資格取得によってさまざまな経験ができるでしょう。

この機会に言語聴覚士の求人事情や就職先の情報を確認し、具体的な就職プランを考え出してみてはいかがでしょうか。

言語聴覚士の国家資格を目指す勉強は平成リハビリテーション専門学校言語聴覚療法学科で学ぶことができます。

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