言語聴覚士(ST)になるには専門学校と大学どっちが有利?メリットデメリットをご紹介します。

更新日:2024.02.26

公開日:2024.02.26

言語聴覚士

言語聴覚士になるためには、専門学校や大学で専門知識を学ばなければなりません。

学校のカリキュラムを全て学び、自身のスキルとして獲得できて初めて、言語聴覚士として働く準備ができるのです。

しかし、専門学校でも大学でも言語聴覚士になるための勉強はできるため、「どっちを選べばいいのか分からない」と悩む人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、言語聴覚士になる際に専門学校と大学のどちらが有利なのかについて、メリット・デメリットを紹介しつつ解説します。

言語聴覚士になるには専門学校でも大学でも問題ない?

言語聴覚士になるには、文部科学大臣が指定する学校(大学)か、都道府県知事が指定する言語聴覚士養成所(専門学校)を卒業する必要があります。

上記の条件に当てはまる学校で所定のカリキュラムを学び、卒業することで言語聴覚士の国家試験を受験できるようになるのです。

言語聴覚士として働くためには、言語聴覚士の国家資格が必須となります。

そのため言語聴覚士になるのなら、まずは専門学校や大学への進学・卒業を済ませなければなりません。

指定されている学校であれば、どんなルート・経過を通っても卒業さえできれば受験資格を得られます。

ただ専門学校と大学どちらを選ぶかで学び方や時間が大きく変わります。

自分に合っている学校が、専門学校と大学のどちらなのかを判断して、適切な方を選ぶことが重要になるでしょう。

言語聴覚士になるために専門学校を選ぶメリット・デメリット

言語聴覚士になる際に専門学校を選ぶ場合には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

入学1年目から専門的な学習が行える

言語聴覚士の専門学校は、1年目から言語聴覚士に必要な専門性が高い学習を行えます。

すぐに将来必要となる知識やスキルの習得が行えるため、学習のモチベーションを保ちやすいでしょう。

例えば言語聴覚士に必要な知識として、医学、心理学、認知科学、言語学、生命倫理学、コミュニケーション論、解剖学、⽣理学などを学びます。

これらの科目は言語聴覚士に必須の知識であるため、当然大学でも学習しますが、1年目からすぐに学び始められるのは専門学校のメリットです。

また、失語症学、構音障害学、嚥下障害学、聴覚障害学など、実際に自分が対応することになる症状への学習も早くから行われます。

実習中心の授業でスキルを身に付けられる

言語聴覚士の専門学校は、座学だけでなく実習を中心にした授業も多いです。

実際に患者さんとコミュニケーションを取り、評価技術や観察力を学べます。

現場の指導者や実際に言語聴覚士として働く人たちから、さまざまなアドバイスを得る機会があるため、実践的なスキルを身に付けられるのがメリットです。

実習が多いとついていくために体力が必要になりますが、その鍛えられた体力は言語聴覚士として働く際に役立ちます。

実際に働くための体を作るという意味でも、専門学校の実習中心の授業形態にはメリットがあるでしょう。

大学と比較して短期間で卒業できるため、学費が安い

言語聴覚士になるための専門学校は、3〜4年の期間(事前に大学を卒業している場合には2年間)で卒業ができます。

基本的に最短3年間の学習を行えば、卒業と国家試験への挑戦が可能となるのです。

短期間で卒業できるため、学費は大学と比較して安く、言語聴覚士として1年早く現場に出ることができます。

実際に働いてみて学べるも多いので、就職のタイミングが早い点は学習面でも金銭面でもメリットになるでしょう。

少人数制の授業や個別の就職サポートが受けられる

専門学校の多くは、少人数制の授業を採用しています。

少ない学生に対して講師が授業を行うことになるため、学習の遅れを防ぎやすいメリットがあります。

少人数制であれば、言語聴覚士になるという同じ志を持つ友人を作りやすく、それが学習モチベーションにつながることもあるでしょう。

また、専門学校では在籍する学生個人に対して、就職に関する個別サポートを行っています。

学生個人が持つ特性や希望を把握した上で、個別面談から就職先を決めるアドバイスを行ってくれるのです。

言語聴覚士は活躍できる領域が幅広いため、就職先に悩むケースは多いです。

そんなときは専門学校による就職サポートを活用し、将来について相談してみましょう。

学習スケジュールが過密になることも

専門学校は最短3年で卒業ができますが、その分学習スケジュールは過密になりやすいです。

レポート作成などでプライベートの時間がなかなか取れなかったり、実習の準備で友達と遊ぶ機会が作れなかったりする可能性があるでしょう。

忙しいなかで上手に時間をやりくりしなければならない点は、言語聴覚士になる際に専門学校を選ぶデメリットのひとつです。

言語聴覚士になるために大学を選ぶメリット・デメリット

言語聴覚士になるために大学を選ぶ場合、以下のようなメリット・デメリットが考えられるでしょう。

幅広い学習内容を対象に学べる

大学は専門学校と違って、幅広い学習内容を自由に学べる点がメリットです。

1年目から言語聴覚士になるための授業でスケジュールが埋まってしまうことがないため、自分の興味のある分野に積極的に挑戦できます。

「言語聴覚士を目指しているけれど、それ以外の勉強もしておきたい」といった場合には、大学のスタイルが合っているでしょう。

時間をかけて言語聴覚士に関する学習を行える

大学は卒業までに通常4年の時間が必要になるため、学習時間は専門学校よりも多くなります。

そのため言語聴覚士に関する学習を行う機会・時間が多くなり、じっくりと勉強を行える点がメリットです。

言語聴覚士の勉強と同時に他の学科や業界のことも学べるため、自分の進路についても柔軟に考えられます。

将来的に言語聴覚士以外の道も検討している場合には、学習時間が多い大学にメリットが見出せるでしょう。

言語聴覚士になるまでの学費が高い

大学では4年間の学習が必要になるため、トータルコストが高くなります。

基本的な授業料なども専門学校と比較して高額になるので、コスト面を見るとデメリットが多くなるでしょう。

一方で、専門学校の場合には最短3年で卒業できる点や、基本的な授業料が安めに設定されていることから、コストにおける問題は少なくなります。

なるべく学費を抑えて言語聴覚士になりたい、家庭の事情で多くの学費を捻出できないときなどには、大学よりも専門学校がおすすめです。

まとめ

言語聴覚士になるためには、まず専門学校や大学に進学し、専門知識を獲得して卒業する必要があります。

学校に通う過程で言語聴覚士に必要なスキルを身に付けられれば、その後の国家試験や就職もスムーズに進められるでしょう。

専門学校と大学のどちらにもそれぞれ特徴があり、メリット・デメリットが備わっています。

この機会に各情報を比較して、自分に合っている学校がどちらなのかを考えてみてはいかがでしょうか。

費用面や学習効率を考慮すると、言語聴覚士の専門学校には多くのメリットがあります。

平成リハビリテーション専門学校には、充実した学習環境や就職サポートによる就職実績があるため、ぜひこの機会に詳細をご確認ください。


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